パーマについて

ヘアカタはパーマをかけていないコテで巻いた髪型ばかり?その理由について

 

 

パーマをかけたくてヘアカタログを美容院に持ってきオーダーすると「これはパーマでではできません」と言われてがっかりしたことはありませんか?

 

 

パーマでできると思ってヘアカタを見ていたのに残念な思いをしてしまうことってありますよね。

 

 

なぜそういうことが起きてしまうのでしょうか
根本的な理由は、今まで美容室業界のヘアカタログの作り方に原因がありました。

 

ヘアカタログにパーマかけた
スタイルが少ない理由



結論からいいますと、世の中に出回っているヘアカタに掲載しているほとんどの髪型(パーマで載せてる)はパーマをかけてはいなく、ほとんど(99%…)がコテで巻いたスタイルであるからです。


なぜコテで巻いたスタイルしか載っていないの?

パーマをかけたモデルさんを載せることはできないの?


これには美容師業界の細々した理由があるのです。
そのうち最も大きな要員のうちの3つの理由を紹介していきます。


・理由1

モデルさんにパーマをかけての撮影が難しい


・理由2
本当にパーマだけで再現できるスタイルに限りがある


・理由3
華やかで色々なスタイルが載っていないと雑誌が売れない


理由1.モデルさんにパーマをかけての撮影が難しい



ヘアカタログに出ているモデルさん、いわゆるサロモンモデルと言われています。

サロンモデルは色々な美容院での撮影があるためパーマをかけるのが難しい方が多いのです。


色々な撮影の為に色々なカラーに染めるため、髪のダメージに非常に気を使うことになります。

こういう背景からモデルさんにパーマを毎回かけさせてもらい撮影の望むのも難しいとされています。


こういう現実的な理由もあり、パーマをかけさせてもらえるモデルさんがなかなか見つからない’というところも理由の一つです。


パーマをかけさせてくれるモデルさんを必死で探せばいいのでは?と思う方もいるとおもいますが、ヘアカタログのモデルさんは素人さんのなかでもタレント級に綺麗な人を探さな変えればいけないことや、サロンによってはモデルのイメージも決まっていたり、スケジュールが合わないなど色々な要素がモデルさんを選ぶ上で条件になってきます。



ただ綺麗でかわいいモデルさんを探すだけでもかなりの手間と時間が必要になってきます。
実際に筆者の僕自身も、個人的な撮影のためのモデル探しを休日半日以上行い、調子がいい時で4、5人見つけられるくらいで、そう簡単にモデルさんを探し当てることはできないのを身をもって経験しました。



このように美容師のモデルハントといわれるモデル探しには膨大な労力がかかっていたのです(2013年頃までは)

こうしたなかで探し当てたモデルのなかから、パーマをかけさせてもらい、ヘアカタログの撮影のスケジュールまで合うモデルさんを探すとなると…



条件が厳しくなってしまう、それがパーマヘアのモデルさんを探すのが難しい一番の要員なんですね。


理由2.パーマだけで再現できるスタイルには限りがある




パーマというものはコテよりもデザインの幅の自由度がある程度制限されてしまいます。

パーマにもいろいろな巻き方、パーマのかけかたというのがありますが、コテのように熱を当てて、場所によって細かく巻き方を変えたものが、スタイリングした際に完全再現できるわけではないので、ある程度形にかぎりがでてしまうのが現実です。


パーマのスタイリング方法はざっくりいうと2種類しかありません。

・もみこみながらムースでスタイリング(自然乾燥)

・ねじりながら乾かす(完全に乾かす)



どちらのやり方にしても、コテのように細かいところまでパーマの出し方を変えてスタイリングすることがすごく難しいものになります。


コテはコテ

パーマはパーマ


これはこれから時代が進んでも変わることのないことであるでしょう。


理由3.色々なスタイルが載ってるヘアカタが求められる




現在は主流ではありませんが、昔はヘアカタ雑誌を見て髪型を探す時代でした。


ヘアカタログが多くの人の手に渡るようにするには、出す側としては当然可愛いスタイル、色々なパターンのスタイルが載っているヘアカタログにしたほうが、購買欲をそそるものとなります。


もしも全部似たような髪型しか載っていなかったら買おうと思わないですよね?



前述で説明したようにパーマで本当にできるデザインにはコテよりも限りが出てしまいます。

もしも本当にパーマだけの髪型を厳選したとしたら、リアルパーマであっても、髪型のレパートリーは制限されてしまうため、ヘアカタの購買欲は高くならないでしょう。


それではヘアカタログも広まりませんし、売れなければまた作ることもできません。

売るためには、女性の期待をいい意味で煽り、『こうなってみたいな』と憧れがもてるヘアカタログがいいに決まっています。


そういう中身のヘアカタを作るには、絶妙に可愛いニュアンスの髪型や、ツヤツヤのウェーブ、波打ちウェーブなど色々な髪型が必要になってくるのです。

 

 

そこでリアルパーマに絶対的にこだわってしまうと、『髪型を見せる幅』がかなり狭まってしまいますよね。そうすると売れ行きは下がってしまいます。


出版社や美容師側も世の女性のために、常に最旬の髪型・新しい髪型・可愛い髪型を全力でお届けして、世の中の女性のみなさんのためになれる物を作ろうと必死になって作っているのは間違いありません。作り手に携わっている方々の強い思いがあるのは間違いないと思います。



しかし、ひとつだけ直さなければいけない
この美容室業界の風潮があります。


パーマでできる・できないは
ハッキリ明記すること




どんな作り方であろうと、本当に女性がその髪型をパーマをかけただけで再現ができるのか?

できないのであれば【コテ巻きスタイリング】など明記して
パーマでできるのかな?と迷わせないこと。

WEB・雑誌、すべてに関してのヘアカタログでそこを明記する必要があると思っています。

パーマに期待して、できない髪型をできると思ってオーダーしてしまい失敗して残念な思いした、そんなお客様の言葉を多く聞いてきました。

そう簡単にすぐには変わっていきませんが、これから時代は正しい情報が認められる時代だと思っています。

少なくともこの記事をみていただいた皆さんにはこういった情報を一つの参考にしていただき、もし悩める方が周りにいた際には助ける情報の一つとして使ってみてください。

※この記事に掲載している仕上がりスタイルはすべてパーマのお客様です。